事例-1 解雇から合同労組に加入・・・

解雇された労働者が合同労組に加入し、地位確認と未払い残業代の支払を求めて、団体交渉を要求してきた事例です。

【事件の概要】

当該企業(以下「会社」)は、従業員30名のイベント企画会社。
当該従業員(以下「A」)は、入社7年目の男性。


Aから突然に連続10日間の有給休暇の取得申請があったが、Aの上司は代替要員の調整ができないことを話し拒否をした。


後日、Aは連続7日間に変更して有給休暇の取得申請をしてきたが、どちらにしても代替要員の確保が困難だからと、前回同様の理由でAの上司は拒否した。


すると翌日、Aは会社に何の連絡も無しに無断欠勤をした。


そこでAの上司は、社長に相談して、今回の一連の無断欠勤の経緯と、これまでの業務で何度も指示命令に従わなかったことを併せて報告した。


社長は自らAに電話連絡をして、Aを会社に呼び出した。


そこで社長はAに対して、これまでの勤務態度の悪さなどを指摘した上で、会社を辞めてもらいたい旨を伝えると、Aは「こんな会社辞めてやる」と捨てセリフを吐いて帰ってしまった。


その翌日からAは出社してこなかったため、当月の給与締切日をもって退職扱いとし、給与に1ヶ月分の解雇予告手当を上乗せして支払った。


会社はAの退職によってすべてが終わったつもりでいたが、その1ヶ月後、突然、社外の合同労組からAの組合への加入通知と団体交渉の申し入れの文書が届いた。

【団体交渉の要求事項】

1) 解雇理由の説明
2) 未払い残業代2年間分(約540万円)請求
3) 年次有給休暇未消化分の相当金額の(約60万円)請求

【交渉の過程】

初回の団体交渉にて、要求事項を確認したところ、Aの有給休暇の取得申請が認められなかったことに対して、かなり不満を持っており、残業代の未払いと併せて未消化の有給休暇など、すべて金銭で支払ってもらいたいといった内容で、最初から金銭要求であり、復職の意向は感じられなかった。


その後、Aが在職中に担当していた取引先の会社に就職していることが、取引先の営業マンの話から発覚した。


2回目の団体交渉の前に、日時を設定する際の書面でも、再三に渡り早期に金銭の支払を要求しており、Aおよび当該合同労組は、早期の金銭解決を望んでいることが読み取れた。


2回目および3回目の団体交渉では、未払いだとする残業代の計算根拠が、まったくいい加減なものであり、会社側が再度計算し直した金額とはかなりの隔たりがあり、その計算根拠について理解が得られるよう根気強く交渉を行った。


すると、4回目の団体交渉では、早期解決を目指していた当該合同労組は、ついに業を煮やしたのか「お前は法律違反だ。金を借りてでも残業代を払え」との暴言が多く発せられた。


その後、合同労組からの最終要求書では、過去4回の団体交渉が不誠実なものであると非難した上で、以下の行為を行う旨通知してきた。


1) 会社付近で抗議行動を行う。
2) 労働基準監督署への119条違反で提訴?(申告)
3) ○○○労働委員会に不当労働行為として提訴?(救済申し立て)
4) 全国社会保険労務士会連合会に不誠実団交として申し立て
※しかし、ここで当初の要求金額を200万円に大幅ダウン


指定された回答期限に、これまで会社側の提示していた100万円との間を取って、150万円を解決金として会社が支払う旨を提案したところ、即刻150万円で金銭解決となった。

【解決】

団体交渉を4回と、文書を何度かやり取りした後、150万円の解決金で半年後に解決。

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