労働委員会

労働委員会の審査

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不当労働行為の審査

労働組合や労働者は、使用者による不当労働行為を受けた場合には、労働委員会に対して救済申立てを行うことができます。

申立人(労働組合)からの不当労働行為救済の申立てに基づき、使用者の行為が労働組合法で定める不当労働行為にあたるかどうかを判断し、 使用者に対して、復職、賃金差額の支払い等の救済または棄却等の命令を発します。

労働組合の資格審査

労働組合が、労働組合法に適合する組合であるかどうかを審査します。

資格審査が必要な場合

  1. 不当労働行為の救済を申し立てるとき
  2. 法人として登記をするとき
  3. 労働者供給事業を行うとき
  4. 労働委員会の労働者委員を推薦するとき

労働委員会は、労働組合が自主的かつ民主的に組織・運営されているかなど、その資格を審査することになっています。

組合から提出された「組合規約」等の証拠書類を精査して、労働組合法に定める「労働組合」として適合していると判断された場合は、資格証明書が交付されます。

事実認定のために労働委員会ができること

証人等出頭命令

労働委員会は、当事者の申立て又は職権により、不当労働行為の事実を認定するために必要な限度において、当事者又は証人に出頭を命じて陳述させることができます。

ただし、証人等に陳述させるに当たっては、労働委員会は、個人の秘密及び事業者の事業上の秘密の保護に配慮する必要があります。

物件提出命令

労働委員会は、当事者の申立て又は職権により、不当労働行為事件に関係のある帳簿書類等(その物件によらなければ事実認定が困難となるおそれがあると認められるもの)の提出を命じることができます。

ただし、証人等出頭命令と同様、物件の提出命令を決定するに当たっては、労働委員会は、個人の秘密及び事業者の事業上の秘密の保護に配慮しなければなりません。

不服の申し立て

証人等出頭命令又は物件提出命令を受けた者がその命令に不服があるときには、命令を受けた日から1週間以内に中央労働委員会に不服申立てをすることができます。

取消訴訟における新証拠の提出制限

都道府県労働委員会又は中央労働委員会の命令に不服がある場合には、裁判所に対して命令取消の訴えを提起することができます。(命令交付の日から使用者は30日以内。労働者は6か月以内)

労働委員会段階で物件提出命令を受けたにもかかわらず、その命令の対象物件を提出しなかった場合は、労働委員会に提出しなかったことにつき正当な理由がある場合を除き、労働委員会の命令に対する取消訴訟において、同一の事実を立証するためにその物件を退出することができません。

正当な理由があると認められる場合

「正当な理由があると認められる場合」とは、天災地変があった場合や、物件提出命令を受けた時点ではその物件を所持していなかった場合等、所持者に故意・過失なく提出が不可能な事情があったことをいいます。

審査手続きの公平性の確保

公益委員の排斥、忌避

具体的な不当労働行為事件と公益委員との間に特殊な関係があって、審査の公正さについて疑いが生じるおそれがある場合には、当事者の申立て又は職権により、その公益委員は事件に関与することができないよう排除されます。

審問廷の秩序維持

労働委員会は、審問を妨げる者に対し退廷を命じ、その他審問廷の秩序を維持するために必要な措置を執ることができます。

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